キミのとなり。
「智明のこと好きだって、やっと自覚したんだろ?」

「……やっと?」

「そう、やっと」


「どうして……?」


修ちゃんは、私が最近気づいた気持ちに、ずっと前から気づいてたの?



「千鶴はずっと、智明を見てただろ?」

「そ、そんなこと……。だって……」


「だって?」

「中学の時、好きな人いたし……」


「林先輩とか?」

「なっ! なんで!?」


私は確かに中学生の時、陸上部で1つ上の林先輩が好きだった。


教室から陸上部の練習見てたり、バレンタインにチョコあげたりだってしてた。


でも、なんで修ちゃんがそれを……?って思ったけど。


そういえば修ちゃんに「林先輩カッコイイ」とか言ってたっけ。




「でもあれってさ」

「何?」

「好きっていうか……憧れってカンジじゃなかった?」


「憧れ……」
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