キミのとなり。
「?」


不思議に思いながらも修ちゃんの視線を追うと……。


「…………」


そこには、こちらを見たまま固まっているトモがいた。


トモの前には、セミロングの女の子。


こっちに背中を向けているから顔は見えないけど、多分……。


自分から視線をずらしたまま固まっているのが気になったのか、トモの視線の先を追って振り返った女の子は──やっぱり北川先輩。


動きを取り戻したトモが視線を下げた。


……そこには、修ちゃんと繋がれた私の手があった。



「店変えよう」

耳元に唇を寄せ、修ちゃんがそっと囁いた。


「あ、うん」


それから、店員さんに断りを入れ、私の手を引いてお店を出た。


その間ずっと、私は修ちゃんに合わせることしかできなかった。

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