向日葵に恋した太陽
ダラダラと流れ落ちる汗を拭い、墓の前に自分で持ってきたゴザを敷いてどかりと腰を下ろす。


「干からびちまいそうだよ、まったく」


そう独りごちながら、下げてきたコンビニのビニール袋から缶ビールを2本取り出す。


1本は墓前に供えて、もう1本のプルタブに手をかけた。


ぷしっと炭酸の抜ける軽快な音がして、勢いよく出てきた泡に慌てて口をつける。


乾ききった喉を、ぬるい缶ビールが潤し、身体中にアルコールが染み渡っていくのを感じる。


「おっと忘れてた。乾杯してなかったな。今日は俺のおごりだ。いつかお前におごってやるって約束してたからな」

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