向日葵に恋した太陽
墓前に供えていたビールに自分の缶ビールを合わせて「乾杯」と呟く。
――わーい!ゴチでーす。
そんな、聞こえてくるはずのないアイツの言葉を、俺の耳は探しているみたいだった。
アイツがいなくなってから10年。長いようで短く、短いようでやっぱり長かったな、とアイツのいない
10年を思い返す。
知り合ってから一緒にいた時間なんて、2年にも満たないくらいだったのに。
アイツにごっそりと心を持って行かれたらしく、この喪失感は、今まで味わったことのないものだった。
「ま、悔しいから絶対に認めないがな」
認めてたまるものか、16も下の小娘に
「実は惚れてました」
なんて。
――わーい!ゴチでーす。
そんな、聞こえてくるはずのないアイツの言葉を、俺の耳は探しているみたいだった。
アイツがいなくなってから10年。長いようで短く、短いようでやっぱり長かったな、とアイツのいない
10年を思い返す。
知り合ってから一緒にいた時間なんて、2年にも満たないくらいだったのに。
アイツにごっそりと心を持って行かれたらしく、この喪失感は、今まで味わったことのないものだった。
「ま、悔しいから絶対に認めないがな」
認めてたまるものか、16も下の小娘に
「実は惚れてました」
なんて。