私の夫は王になれない俺様
わかったわよ

結局、私は男の政治に使われたってことね

だから抱く気にもならないのよ

同じ部屋にいるのに、男女の関係にならないのよ

近づきもしない

目も合わせない

そうよね…

私はハイランド地方を纏めている豪族の娘

マー伯ドナルドの長女よ

王族の血をひくロバート様から見たら…私を妻にすれば…ハイランド地方を貰ったも同然だわ

「まだ全ての質問に答えていない」

「もう…いいって言ったでしょ!
ロバート様は私の気持ちなんてどうでもいいのよ
欲しいのは土地と権力だけよ」

「四つ目の質問の答えだが…」

「もういいってば」

布団の中で私は叫んで、ロバート様に背を向けた

カツカツと近づいてくるのが聞こえると、どさっと音とともにベッドが深く沈んだ

「俺の話を最後まで聞けっ」

ロバート様が、私の布団を勢いよく剥ぎ取った

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