私の夫は王になれない俺様
「全ての質問に答えるように言ったのはイザベラだぞっ
途中で放棄するな
それと最後まで聞かずに、勝手な解釈で俺を理解するな
いいな?」

真っ直ぐな瞳で、私を見つめてくる

「…はい」

いつの間にか、目に溜まっていた涙がこぼれおちそうになると

ロバート様が指で涙をぬぐってくれた

「四つ目の愛を求めているか、という質問の答えだが
もちろんだ
愛を求めてる
俺も、イザベラを愛する」

え?

求めてる?

ロバート様も愛してくれるの?

「五つ目の子孫を残せればいいかという答えだが
もちろん、子どもは欲しい
だがイザベラは14歳だろ?
子は…イザベラがもっと大人になってからでいい
身体に負担をかけて、寿命を縮めたくない」

私の体の心配をしてくれてるの?

初対面に近い私の身体を?

きちんと考えてくれているの?

「六つ目は…結婚することに意味があり子ども有無を気にしていたが…
結婚に意味はある
子どもも欲しい
俺は我が儘で、貪欲な男だ
欲しいと思った物は必ず手に入れる
一日で俺を理解しろとは言わない…が、俺を知る努力はしろ
俺もイザベラを知る努力をする」

ロバート様って……掴みどころのない人かと思ったけれど

掴まれたら…もう離してもらえない人なのかも

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