私の夫は王になれない俺様
「一つ目と二つ目の質問で、
『特にない』『希望はない』と言ったのは
これから二人で、俺らなりの自由な夫婦を作りたいからだ
そこらへんの詰まらない貴族の夫婦が羨むような夫婦になり、そして家族をつくる
それが俺の夢だ
愛人や妾なんかに、愛や肉欲を求めるような夫婦になんてならない」

ロバート様が、勝気な瞳で微笑んだ

冷たい笑みじゃない

すごく温かくて、優しい

心の奥がぽっと熱くなるような笑みだった

「誤解してました」

「…だろうな
政略結婚で、この先一生寂しい女の生活になるとでも思っていたんだろ?」

「そ…そこまでは」

だって夫に愛されないなら…他に求めるっていう方法だってあるし

適当な理由をつけて、離婚っていう方法だってある

でも

私には不必要だよね?

ロバート様に愛される生活になるんだよね?

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