私の夫は王になれない俺様
朝の食事

昨日の祝賀会で帰らず城に泊った人々たちから、ひそひそ話しが聞こえてくる

面倒くせえ

勝手な妄想で、話がよく盛り上がるよな

第一、やってねえし!

イザベラは気が強いふりをしているだけで…実際には素直な少女だ

勝手なイメージをつけるから、イザベラだって心を開けなくなる

女の噂話は好きじゃねえ

「イザベラが起きたら、部屋に運んでやってくれ
疲れているだろうから、今日はゆっくりと過ごすように伝えておいてくれ」

俺の食事を運んできた使用人に俺が声をかけた

使用人は「かしこまりました」と返事をすると、キッチンのほうへ姿を消した

『今の聞きました?』

『ええ、疲れている…ですって』

『今日にまで疲れが響くくらい激しかったのよ』

『ロバート様って激しいのがお好きなのね』

『私もあやかりたぁい』

俺は思わず口に入れたパンを吹き出しそうになった

なんてことを想像してんだよ、朝からっ

< 32 / 120 >

この作品をシェア

pagetop