私の夫は王になれない俺様
「昨日は、盛りあがっちゃった?
自分の部屋に戻ってくるのが面倒くさーいって思うくらい」

「今、この対応が面倒だ」

俺は適当に髪を一つにまとめると、緑色のリボンでしばりあげた

「ツレナイなあ
俺とロバートの仲じゃなあい」

「従兄以外にどんな間柄なのだろうなあ」

「もう…少しくらい、でれぇって緩んだ顔とかしなよぉ
初体験だったんでしょぉ?
気持ち良かったでしょ、ねえねえ」

イサンは俺の隣に座ると、指先で俺の頬をツンツンと突いてきた

俺はその手をばしっと払うと、イサンの目を見た

「夢を見た」

「うんうん、そりゃあ幸せな夢だったろう?」

イサンが嬉しそうにうなずく

「ジョン・カミンに短剣で喉を掻き切られる夢だ」

「…え?」

イサンの表情が固まった

「嫌な予感がする
ジョン・カミンの周辺を調べて、俺に報告しろ」

俺はソファから立ち上がると、自分の寝室を出た
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