私の夫は王になれない俺様
「これ、イザベラ宛に来ていた」

ロバート様が一通の手紙を私に差し出してきた

え?

どうして私宛の手紙が、ロバート様の手元にあるの?

私はそっと手をのばすと、白い封筒を受け取った

「家令が…差出人の名を見て、俺のもとに持ってきた
『ジェイミー・マックテイラー』
誰も、中身は見ていない
もちろん、俺もだ
読むも、読まないもイザベラの好きにするといい」

ロバート様が少しさびしそうな眼をしていた

ジェイミーから?

どうして私に送ってきたの?

なんで?

私が何も言わずに、ロバート様に嫁いでいったから?

何も言えなかった

ロバート様との結婚が決まってから、一度もジェイミーには会ってない

別れの手紙も…書いてない

ただ

父から、ジェイミーの家に手紙を送ってもらっただけ

怖くて…申し訳なくて

どうしていいか

わからなくて

顔を見るのが…怖かった
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