私の夫は王になれない俺様
「ロバート、大変だっ」

馬に乗って、イサンが近づいてきた

「なんだ?」

「マージョリー様が、危篤だ」

「母上が?」

「ああ、すぐにアナンデールの城に来るようにと、早馬が…」

「わかった
すぐに準備してくれ」

ロバート様の母上が危篤?

結婚式のときは、とても元気にしてらしたのに

たった1か月半で…

ロバート様の手に力が入る

私を肩を掴んでいる手が、痛かった

「ロバート様、大丈夫ですか?」

「何が?」

ロバート様が笑顔で、私の顔を見てきた

「だって…お母様が」

「ああ、人はいつか死ぬからな
戻ろう」

「はい」

私はロバート様に肩を抱かれたまま、城に戻った
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