私の夫は王になれない俺様
「ロバート様っ」

城に戻ってくると、従者が走ってロバート様に近づいてきた

「なんだ?」

ロバート様は足と止めると、従者の顔を見る

「早馬がこれを…」

小さな紙きれを従者がロバート様に手渡した

ロバート様は紙を受け取ると、中の確認する

『ブラック他6名
本日ダグラス城にて、パーティ』

どういうこと?

私は意味がわからなくて、ロバート様の顔を見た

ロバート様は口元を吊り上げて、意味ありげな笑みを浮かべていた

え? 

なんで、そんな顔をしているの?

「イザベラ、悪いが
アナンデールの城には、先に一人で行ってくれないか?
他に行く場所ができた
用事が済み次第、俺も母のところに行く」

ロバート様?

「お母様は危篤って…」

「ああ、わかってる
それでも行かなくてはいけない場所があるんだ」

ロバート様が悲しげな眼で微笑むと、ぎゅっと私は抱きしめた

『暗殺集団が動いた
俺はそれを止めにいく必要がある』

誰にも聞かれないように、ロバート様が私の耳に囁いた



< 79 / 120 >

この作品をシェア

pagetop