私の夫は王になれない俺様
「今夜はゆっくり休め」

ロバート様は私を部屋まで送り届けてくれると、何事もなくスタスタと廊下を歩き始めた

え?

あれ?

うそ…何もないの?

ちょっと…え?

私はロバート様のチュニックを掴んだ

「何んだ?」

ロバート様が低い声で振り返った

「えっと…その、あの」

「言いたいことがあるなら、早く言え」

言いたいことって…だって

夫婦の営みは?…なんて聞けないよ

新婚初夜って言ったら、アレなわけだし

だから、ねえ

私の口から言わなくても、わかってもらえているとは思うんだけど

「わからない?」

「は? わからねえよ」

私は冷たく即答される

わかってよ!

男でしょっ
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