私の夫は王になれない俺様
「イザベラへの手紙に、駆け落ちの誘いを書いた
明日の夜明けに待ち合わせをしている」

「そうか」

俺はジェイミーから視線をそらすと、階段を降りはじめた

「おいっ」

ジェイミーが背後から、呼びとめる

俺は足を止めるとが、振り返らなかった

「俺を殺さないのか?」

「殺す必要があるのか?」

「お前の妻に、ふしだらな誘いをしているんだぞ」

「だから?」

俺は下へと続いていく階段をじっと見つめた

イザベラに渡した手紙には、そんな内容が書かれていたのか

「お前の妻が馬鹿な真似をしないようにするのが…」

「だから?」

俺は首を動かして、ジェイミーの顔を見た

ジェイミーが、ぎょっとした表情になった

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