三日月の雫
序章
「ねぇ、永ちゃん。コンビニ行こ!」
コトを終えたベッドの中。
僕の腕の中に顔をうずめたまま、かんなが言う。
「……今から?」
「うん!アイスが食べたい」
かんなは飛び起き、僕の返事など聞かずにさっさと服を着始める。
僕はゆっくりと体を起こすと、二、三回頭を掻いて服を着た。
汗ばんだ身体。
コンビニよりも、シャワーを浴びてスッキリしたかった。
だけど、かんなはすでに玄関で靴を履き始めている。
「永ちゃーん!早くー!」
「あぁ、すぐ行くよ」
そのわりにゆっくりと着替え、イライラしているかんなの元へようやく辿りつく。
僕が靴を履いた瞬間に、かんなはドアを開けた。
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