三日月の雫

身を固める。

……結婚。



ふと、柚羽の顔が浮かぶ。

彼女と結婚して、毎日を過ごせたらきっと楽しいだろうな。


まだ正式な付き合いどころか、僕の気持ちさえもはっきり伝えていないのに。

そんな、夢のようなことを漠然と考える。



「結婚か……」

「ねっ?」

「…そうだな。オレも身を固めるか…」



いずれは、君と……。


けれど。

「いずれ」なんて、どのくらい先になるのだろう。


そして、その時が本当にくるのだろうか…。

< 124 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop