三日月の雫
身を固める。
……結婚。
ふと、柚羽の顔が浮かぶ。
彼女と結婚して、毎日を過ごせたらきっと楽しいだろうな。
まだ正式な付き合いどころか、僕の気持ちさえもはっきり伝えていないのに。
そんな、夢のようなことを漠然と考える。
「結婚か……」
「ねっ?」
「…そうだな。オレも身を固めるか…」
いずれは、君と……。
けれど。
「いずれ」なんて、どのくらい先になるのだろう。
そして、その時が本当にくるのだろうか…。