三日月の雫
飛び掛かるる僕を前に、カッターの刃はかんなの腕を走っていく。
一直線に切られた傷から、真っ赤な血があふれ出る。
「今度はタダじゃすまないから」
恐怖さえ感じるかんなの姿を前に、僕は膝を折って頭を下げた。
「……頼みがある」
「なによ?」
こんなにも非力な自分に腹が立つ。
「もう彼女とは二度と会わないから。そのかわり、2つ、オレの頼みを聞いてほしい」
「……2つも?」
呆れたようにかんなは言ったけれど、まぁいいわと僕の話に耳を傾けた。
「最後に一度だけ、彼女と会わせてほしい。それと、彼女に変なマネは二度としないでほしい」
一直線に切られた傷から、真っ赤な血があふれ出る。
「今度はタダじゃすまないから」
恐怖さえ感じるかんなの姿を前に、僕は膝を折って頭を下げた。
「……頼みがある」
「なによ?」
こんなにも非力な自分に腹が立つ。
「もう彼女とは二度と会わないから。そのかわり、2つ、オレの頼みを聞いてほしい」
「……2つも?」
呆れたようにかんなは言ったけれど、まぁいいわと僕の話に耳を傾けた。
「最後に一度だけ、彼女と会わせてほしい。それと、彼女に変なマネは二度としないでほしい」