三日月の雫

シフト表を前に、次の勤務時間をチェックする沢井さん。

僕はそんな彼女の後ろで、次に彼女と同じ勤務日をチェックしていた。


――次に会える日は、いつなんだろう。


貼りだされているシフト分は、同じ勤務日が一日もなかった。



「沢井さんとは当分会わないみたいだね」



ぽつりと呟いた僕に、彼女はビクッと体を震わせて振り返った。


……気付かなかった。

僕の立っている位置……。

彼女が振り向けば、こんなにも至近距離になるなんて……。



――……ドキン…


僕を見上げる、間近にある彼女の顔。

かんなに似ているからこんなにも不可解な行動を取るんじゃないと、確信した。

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