he-rA-Ku-re-SU


「ワームタイプ、下方に接近。出ます!」


 ワームタイプ。


 地中を駆け巡る、巨大な毛虫だ。


 ギルディウスは、こいつらに対して、地上に出るまで手を出さないという、チンタラした攻撃をしていたようだが、ヘラクラスはそんな、生っちょろいことはしない。


 だいたい『地下にいる』だけなら、赤外線なり超音波なり、見つける方法は五万とある。


 地中から掘り出しても良かったが、実際に出てくるなら、そっちの方が安上がりだろう。


「アーム、5、7、14,21、用意!」


 言われて、今までただの球体だった、ヘラクレスから四本の腕が出てくる。


 瞬間。


「ワーム出ます!」


 目の前に現れる、超巨大ムカデ。


 全長は、約4キロ。ヘラクレスのおよそ、100倍。


 だから、どうした?


「捕獲!」


 地中から飛び出したワーム。しかし、出た瞬間、ヘラクレスの四本の腕につかまれる。


 身動きが取れないコンマ数秒の間に・・・。


「レーザー!」


 ヘラクレスから、一筋の光線が、飛び出たかと思うと、ワームの頭部を貫く。


 次の瞬間。


「ワーム多数出現、囮だったようです!」


 あ、そ。


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