he-rA-Ku-re-SU


「イカロス合金のおかげで、一番の問題点である、強度においても規定数値を大幅に超えることが出来た。我ながら良い物が出来たと思うわ。ありがと、チェン。」


 ヘラクレスを、眺めながら満悦の笑みを浮かべるメアリー。


「でも、よろしいのでしょうか?」


 それとは対照的に、ヘラクレスを眺めながら、チェンの表情は困惑気味だ。


「何が?」


「事実、日本で先行配備された、陸戦兵器・・・ギルディウスでしたっけ?あの戦闘結果を見る限り、あの戦力で十分な気がします。陸軍のほうでも配備が始まっておりますし・・・」


 コレだから・・・。


「日本人はメルヘンだからね。」


「は?」


「アニメや漫画が世界一発展した国だもの。ガンダムや鉄人28号があるような国。だから、怪物に対抗するために、巨大ロボットを作り上げる。まぁ、あの国らしいといえば、あの国らしいけどね。」


 ・・・・・・・『ジェーン=カレン、貴方にギルディウスパイロットの資格が認められました。つきましては、テストパイロットとして』・・・・。

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