he-rA-Ku-re-SU


『姉さん、僕はベルヴァーに操られても、乗っ取られてもいない。僕の意思でベルヴァーに着いたんだ。ベルヴァーと人間の架け橋になるために、姉さんも協力してよ。姉さん!』


 ふざけるな!!


「ジェーン、あなた、何者なのよ?」


 666部隊め、こんな情報を身内に教えないとは、どれだけ腐っている。


 極秘部隊だ、ふざけるな。


 自らの恥をしのんで、私たちに尻拭いを・・・しかも、こんな形で尻拭いをさせようというのか?


 許さない。絶対に許さない!


『姉さん・・・何を言ってるんだよ?僕は・・・』


「黙りなさい!これ以上、私の大事な弟を侮辱すると、許さない。ジェーンの一人称は『僕』じゃなくて『俺』よ。そして、あいつは『姉さん』なんて上品な呼び方をしないわ。」


 あいつが私を呼ぶときは、姉ちゃん。


 そして、一人称は『俺』


 細かいところですぐに分かるような、ボロを出しやがる。


 ふざけやがって・・・ジェーンの魂を乗っ取ったのか?それとも、ジェーンの思考回路を読み取って、まったく同じようなコピーを作り出したのか・・・。


 どちらにしたって、コレはあまりに残酷な結末だ。


 私の弟がベルヴァー側に着く?


 もっとマシなシナリオを用意しろ、このクズ!


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