he-rA-Ku-re-SU


「黙りなさい!貴方なんて、知らない。知らない知らないわ!!」


 ジェーンを返して!


 私の弟を返して。


 たった一人の家族を返しなさいよ!!


『チェン、メアリーを拘束しろ。指揮は俺がとる。』


 なっ!


「ふざけないでアーサー!貴方なんかに、任せられるものですか!ヘラクレスは、私の大事な最高傑作なのよ。いかなる、ベルヴァーにも勝る力を持った・・・」


「いい加減にしてください!」


 チェンの激昂がとんだ。


「メアリー主任、拘束させていただきます、以降の指示はアーサー大尉がとります。主任は部屋で待機を・・・」


「ふざけないで!」


『ふざけてるのは、どっちだ!』


 アーサーから声が飛んだ。


『そこのギルディウスパイロット、和解の意思があるならば、まずは、その機体から下りろ。話はそれからだ。』


「アーサー、勝手に話を進めないで」



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