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「どうした、ジェーン、相手は手負いのベルヴァーだ。さっさと攻撃しないか?」
「しかし、相手は怪我をしています。あと後ろにたくさんの赤ちゃんが・・・」
子供を守るために、手負いとなってまで戦うミノタウロス。
「それが、どうした?今回は、新型収縮レーザーの性能の実践テストだ。撃たなければデータが取れないぞ。」
そのために、この状況でトリガーを引けと・・・。
「ジェーン、あなたが、倒さなければそのベルヴァーは街を襲うわ。やりなさい。」
ジェーンは、大量のベルヴァー相手に戦うことはなかったが、『実践テスト』という名目で、非公式に・・・本当に極秘裏に、たくさんのベルヴァーを殺していった。
子供を守るために盾となるミノタウロスにトリガーを引いた。
母の死骸に悲痛そうな表情を浮かべ、群がるミノタウロスの赤ん坊たちに、容赦なく銃弾を浴びせた。
背中を向けて逃げるバードンにランサーを突きつけた。
家族を守るために、囮となったワームにミサイルを浴びせた。
そして、そのワームの家族には収縮レーザーを撃ちこんだ。
そういう命令だから・・・そうしないと、自分たちがやられるから・・・。
そんな戦いを続けて行ったから・・・ジェーンの心は次第に壊れて言った。
双方消滅戦は、その名の通り、どちらかが『絶滅』するまで殺しあう戦いである。
一匹も生かしてはいけない。一匹も逃してはならない。