he-rA-Ku-re-SU


「作戦区域に高速で接近する物体あり。」


 なっ!


「増援!」


 まずい、ギルディウス一体でも、コレだけてこずってる中、さらに増援なんてこられた日には・・・。


「いえ・・・この反応は・・・アーサー機です!」


 冗談!


「乗っ取られた!?」


 アーサー、逃げなさい!


『いいや、俺はまだ、正常だぜ。』


 通信機から音声が聞こえた。


 だったら、なぜ・・・。


「アーサー撤退命令は出したはずよ。貴方まで乗っ取られたら、話にならないわ。ヘラクレスですら苦戦するウィルス、戦闘機なんて一発よ。」


 そこまでは面倒見れない。


 乗っ取られたら、それまでだぞ、アーサー


『バーカ、全自動のヘラクレスと、俺の愛機を比べるんじゃねぇよ。簡単にくたばる弾か!』


 この脳筋が!!


「精神論で何とかなる相手じゃないわ!冷静になりなさい!」


『なってるよ!だから、戻ってきた。お前たちの可愛いヘラクレスなんだろう?俺だって可愛い。だったら、それを守ってやるのも、お守りの仕事ってね!』


 言うと、アーサーはギルディウスに向けてミサイルを乱射する。


 後ろからの攻撃、全弾命中。


 しかし、致命傷にはならない。


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