he-rA-Ku-re-SU


「無理よ!戻りなさい!アーサー。」


 圧倒的戦力差だ。


 像と蟻が戦うようなものだ。


 くそっ!


 どうして、こんなことになった?


 どうして、こんなことになる?


 弟の仇を取りたかった。


 666部隊を見返したかった。


「Jバーニア、沈下・・・もう、動かせるバーニアは残りわずかです・・・。」


 ・・・・・・・・・そういうコトなのか?


 そういうものなのか・・・。


「アーサー・・・ごめん、時間を稼いで。」


『了解いくらでも稼いでやるよ。お前たちが復旧するまでな。』


 腕を振るうギルディウス。


 しかし、ちょこまかと動く、戦闘機と圧倒的スピードを誇るヘラクレスには追いつかない。


 戦闘機のミサイルが飛ぶ。


 当たるが、やっぱり致命傷にはならない。


 ・・・・核を撃たないのは、彼が大人だから。


 ジェーン、それが戦いというものなのよ。


 強い武器を持っていることと強い武器を使うことは違う。


 貴方は・・・やっぱり、私の弟なんかではないわ。


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