he-rA-Ku-re-SU
「主任・・・」
さすがに察したのだろう。
チェンは一歩下がる。
「アーサーも撤退して。ありがとう時間は稼げたわ。」
『お前・・・最後はウィルス駆除じゃなくて・・・』
気がついていたのか・・・。
「これ以上は、我慢できないんだもの・・・外部スピーカーは繋がる?」
「・・・はい。」
だったら、最後に言わなくてはならない。
「ジェーン、聞こえる。」
『どうしたんだい、姉さん。降参する気になったかい?』
まさか・・・。
私たちは屈しないわよ。どんなときも、誰が相手でも。
そうやって生きてきたでしょ?私も・・・貴方も・・・。
二人で、手をつないで、上を見ながら、底辺で必死に生きてきたでしょ?
「最後に言わせて」
『何をだい?』
「・・・・・・・愛していたわ。」
心から。
たった一人の貴方を・・・。