ずっと好きだった
「行かないほうがいい」
「何で?」
「お取り込み中かもしんないから…」
少し怒りのようにぶつけ、タクヤの腕を離すとタクヤは、ハハッと声に出して笑い、
「それは行けねぇな」
と声を漏らす。
「ねぇ、タクヤもそうな訳?」
「……」
あたしの質問に分からないのか、タクヤ首を傾げてあたしを見る。
「だから誰とでもヤっちゃうの?」
そんな過激な質問にタクヤは「あー…」って声を漏らしながら一旦宙を仰ぎ、あたしに目線を向けた。
「まぁ、男だし…興味ないかあるかって言われたらあるかな」
タクヤはそう言ってフッと笑う。
「あっそ…もういいや」
あたしは素っ気なく返し、学校を出た。
こんな事、タクヤに聞くんじゃなかった…
間違ってた…