ずっと好きだった
あ、そっか。あたしがいちゃマズイんだよね。
「あ、ご、ごめん。あたし行くね」
慌てて立ち上がるあたしに2人の視線が上がっていく。
「何?お前の女?」
男はそう言ってあたしを見てすぐタクヤへと視線を向けた。
「いや…ちげぇよ。…ごめんね、リオちゃん」
男に否定をした後、タクヤは申し訳なさそうにあたしに向かって言ってきた。
「あ、ううん。じゃあね」
ニコッと微笑むタクヤを見て、その前に居る男に軽く会釈をした後、あたしはトボトボと校舎へと向かった。
あーあ…。今日も帰ろっかな。
どうせカケルの所に行ったって、女が寄り添ってるだけだし…
って言うか、当分会いたくないかも。