ずっと好きだった
「……ったく…」
ホント、何もかもが嫌になって思わずため息が漏れる。
だけど…、
「これでいっかな…」
3日間、カケルを無視し続けた所為もあって、そんな日々が続くたび話にくくなってて――…
元はと言えば、あたしが勝手にキレた所為で“ごめん”の一言を言おうと思ったあたしは、カケルの大好きな焼きそばパンを作って、あたしは昼休み学校へ向かった。
高校になったばかりの頃はカケルによく作ってたな…
でも今となればカケルの友をするのは他の女で――…
学校に着くと昼休みが始まったばかりなのか生徒達は教室からゾロゾロと姿を現す。
あたしはカケルの教室を覗く事なく、屋上に繋がる階段に足を進めた。
進めて行く途中、あたしの後ろから勢い良く駆け上がって行く派手な女を見た瞬間、嫌な衝動に襲われ、あたしの顔がいっきに曇った。
嫌な予感って、本当に起こるんだ…
女が行った先は屋上で、それだけでも分かった。
カケルが居るんだって…
上まであがると、丁度ドアを開けて入って行く女が見えて、思わずやるせないため息が口から漏れる。