俺様彼氏と弱虫彼女
「菜月!!」
向こうのほうから聞こえる
愛しい人の声。
「侑斗!!」
あたしは鞄を持って
侑斗のもとへと走っていった。
「菜月、今日、変な奴に
会ったりしたか…??」
深刻そうに侑斗が聞いてきた。
「変な奴…??どしたの??急に…」
「いや…会ってないんだったら
いいんだけどさ…」
なんかおかしい。
いつもの侑斗じゃない…
なんか嘘ついてるような
焦ってるような─…
「何かあったのー…??」
あたしは侑斗にそう聞いてみた。