女優デビュー
その日の夜、奏真君からメールが届いた。
『千夏ちゃん、もう寝てるかな?
今日は驚かせてごめん。
でも、俺の気持ち、わかって欲しくて。
次、会えるのはあさってだね。
じゃ、おやすみ』
メールを読みながら、昼間のことを思い出した。
そして、おでこにキスされた時のことも。
奏真君……
奏真君の笑顔を思い出すと、胸がキュッと締め付けられるようだった。
これって、告白、なのかな?
でも、はっきり『好き』とか『付き合いたい』とか書いてないし……
今まで、恋愛に関しては全然経験がなかったから、奏真君がどういうつもりなのかわからなかった。
どうしよう……
相手が人気俳優じゃ、学校の友達に相談するわけにもいかないし。
私はしばらく考えて返信した。