俺様神様!
佐助はきっと此処に居る。



何処に居るかなんてわからないけど。



あたしは襖を開けようとして…絶句した。



「壁がある…」



おそらく結界というやつだろう。



あたしは、それを何度も叩くけど、一向に壊れない。



「……燈様」



見ると、妖魔の男の子―…瑠璃くんがいた。



「…千歳様からの申し付けで、出たいという意思表示を見せた場合は出してやれ、と」



瑠璃くんは結界に手を伸ばすと、瞬間的に渾身の力を込める。



と、同時に結界に霊力が波紋を作り、ひび割れた硝子窓のようにいとも簡単に割れた。
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