俺様神様!
「若様の我儘に堪えられなくなったときにも。
手綱の握り方なら熟知してるわ?私はもうかれこれ百年近く生きてきたから…」


「ひゃ、百年?」


くすり、笑って緋祥さんは教えてくれる。


「私たちの家はこの町の天狗の中で最も寿命が長いの。歳を取るのが遅いっていうより、一定のところで外見の成長が止まるの。

頭領の一家だって人間と同じ寿命しかない。だから私たちは、代替わりやこの山に起きたことを書き記す役割を担ってるのよ」


「じゃ、佐助の弱みとかも知ってるんですか?」


「勿論」
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