俺様神様!
話を変えて気分を紛らわそう。



「……ね、どうしておばあちゃんは契約者で、その息子の叔父さんやお父さんは契約者じゃないの?」



あー、と佐助は面倒臭そうに頭を掻く。



「妖魔の活動時期ってのがあんだよ。その周期がだいたい隔二世代なんだよ。
つまり祖父様が頭領で、その孫の俺の世代の誰かが頭領で、次は俺の孫の世代だな。
だからこの町の普通の天狗は、寿命が人間と同じくらいに決まってる。
…緋祥の家はレベルが違うがな」



「じゃあ次の契約者は、あたしの孫ってこと?」



「そういうことになるな。そのためにも是非嫁の貰い手がなくなるっていうのは避けてくれよな」



ど、どこまでも憎たらしい奴!



「ついでにお前の先祖には、天狗と結婚した奴もいるぞ。山に行けばお前の性格知らない男が寄って来るぞ、多分」



「うっさいわ、あほう」


言葉全てが嫌がらせ。

言葉全てがからかい。

言葉に刺があるってのはこういうことだな。
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