俺様神様!
気が付くと既に家の前。


門をくぐろうとした、瞬間だった。


「伏せろ燈!」



慌てて頭を下げると、そのわずか後に、あたしの頭の上を何かが切り裂いていく。



「何ッ?!」


「妖魔だよ!」


間髪入れず佐助が刀を握る。


…って今何処から?!


そう思う間もなく、佐助は飛び出していく。


その先にいたのは…およそ妖魔とは思えないほど人間らしい。



まるで佐助とは正反対だが、初めて見た妖魔や、この間襲われた妖魔のように醜い姿なんかではなく。



…とても、美しかったんだ。
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