ふたり*

水城はまだ、「なんでも買ってやる」なんて言う。あんなに高い指輪をもう買ってもらったのに。



だから私は今日はお言葉に甘えて、淡い黄色のワンピースと、ブルーのポーチを買っていただき、その後水城とカフェでお茶をした。



とても清々しい1日だったが、左薬指の指輪にはまだ慣れずにいた。



帰りに別れるとき、水城は私をぎゅっとしてくれた。そして夕陽をバックに手を振って別れた。



 水城を一生好きでいたかった。
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