この想いを君に…4
朝、起きるともうパパは起きて窓から外を眺めていた。

この後ろ姿。

遠い昔に見た気がする。



「…起きたの?」

振り向き様にパパは口を開いた。

「うん」

あたしは体を起こす。

隣の知樹はまだ完全に夢の中だった。

時計を見るとまだ4時。

「まだ少し寝られるよ?」

パパは微笑んだ。

「うん、眠いんだけどね」

あたしも微笑む。

多分、緊張のせい。

勝手に目が覚めてしまう。

「寝られないなら抱っこしてあげようか?」

パパは…自分の言葉に爆笑しながら手を広げる。

「ママがヤキモチ焼く」

そう言うあたしを見てクスッ、と笑うとパパは軽々あたしを抱き上げた。
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