この想いを君に…4
10.チャンピオン決定
「うわあ…」

GP125の決勝前。

ピットウォークが行われた。

目の前に広がるのは、ファンの人達の行列。

祥太郎と光さんは二人、テーブルを前に椅子に座ってサインを書く。

あたしと知樹はレーシングスーツに身を包み、マシンに乗る。

ママとたまたま予定が空いた桜がパラソルを持ってあたし達の横に立ってくれる。

「写真、いいですか?」

そう言ってくれる人と一緒に写真を撮ったり、サインを書いたり。

このチームにこんなに沢山の人が来てくれたのは初めてかもしれない。



感動と興奮があたしを包む。

あたしの肌は。

鳥肌が立っていた。
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