この想いを君に…4
「…なんて、ね」

ママはあたしを見て微笑むけど、寂しくて仕方ない様子だった。

「むっちゃん、光さんが本気で走る姿をしっかり目に焼き付けてね。
…私もパパが、そーちゃんにとって最後の勝負を今もしっかりと焼き付けてるから」

一瞬。

あの時の空気が蘇った気がした。

あたしは残念ながらほとんど覚えていないけど。

でも…

人が多くて。

凄かったのは何となく覚えている。
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