この想いを君に…4
「皆さん、お疲れ様でした」

シリーズチャンピオンの表彰式が終わってガレージ内では今シーズン、最後のミーティング。

「みんなと最後まで一緒に過ごせて本当に幸せです」

パパはそう言って頭を深々と下げた。

「今年はJSBと125でシリーズチャンピオンが生まれ、また祥太郎もシリーズ2位、知樹は3位」

パパは微笑んで頷いた。

「本当に凄いよね。
プライベーターでも、諦めずに頑張れば何とかなるんだね」

ゆっくりと顔を上げたパパは全体を見回した。

「ヘルプのみんな、いつもありがとう。
みんながいなければレースをするのはかなり難しかった」

後ろにいるヘルプの人達にパパは合図を送る。

後ろから拍手が起こった。

「お店のスタッフもメカニック、お疲れ様!
また明日から日常に戻るけど、今度はお客様の為に、一緒に頑張ろう」

また拍手が起こった。

至さんは手を挙げてパパに応える。

パパも頷く。

「そして…」

今度はあたし達を見つめた。
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