この想いを君に…4
「気をつけて帰れよ」

ジャケットを羽織る光さんにパパはそう、言葉を掛けた。

光さんは頷く。

「ホンマにお世話になりました」

光さんは玄関で頭を下げる。

「また来てよね!!」

1才違いでまるで友達感覚なママは光さんの肩を叩いた。

「うん、また来るわ」

光さんもママの肩をポン、と叩いた。

「遊びに行っていい?」

知樹が言うと

「もちろん!」

光さんは知樹の髪の毛をクシャクシャに撫でた。

「…早くむっちゃんを引き取りに来てね」

桜の言葉に光さんの顔が引き攣った。
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