この想いを君に…4
「集中力が切れてるな…」

JSB1000の予選が始まるとあたしの隣でパパが呟いた。

明らかに祥太郎はいつもと違って調子が悪いのがまるわかりだ

「いつもの祥ちゃんからしたら考えられないね」

知樹も心配しながら祥太郎を見つめた。



子供が2人、いるといっても奥さんの梓ちゃんの連れ子だから。

今回の出産は本当に祥太郎の子供だし。

「やっぱり特別なのかな?」

深い意味はなかったんだけどあたしは思わずパパに聞いた。

「…それを俺に聞くの?」

パパは知樹をちらっと見て苦笑いをした。



あ…そっか。

それを言うならパパも祥太郎も同じような立場か。
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