この想いを君に…4
「…祥太郎、光さん」

光が見えた寸前の、人の名前を口にしてみる。

拓海くんの眉がピクッ、と動いた。

「…心配してると思うよ」



あたしは立ち上がって今にも走りたい気分で足をバタバタさせた。



「帰りたいー!!」

そう叫んで拓海くんを見るけれど。

拓海くんは首を横に振って

「僕にはわからない」

凄く悲しそうに呟いた。
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