この想いを君に…4
「…この学校は確かに。
色んな分野で成功している卒業生はたくさんいる。
…でもさ」

堺先生は悲しそうに俯いて続けた。

「みんな、成功したら人が変わってしまったみたいに私利私欲に走ってしまって。
お前だけは変わらないんだよな」

先生の瞳は今、目の前にいる祥太郎を見つめているけど。

その奥はまるで遠い昔の祥太郎を見つめているみたいだった。



「はいはい、可愛い姪っ子の為に頑張りますよ〜」

ため息をつきながら祥太郎はあたしの頭を撫でた。
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