この想いを君に…4
「あら、柏原くん、久しぶり!」

食堂に入ると祥太郎の姿を見た食堂の古株おばさん達が一斉に声を上げた。

祥太郎が卒業したのはもう、かなり前なのに。

みんな嬉しそうに声をかけた。

祥太郎も笑顔で対応する。



飲み物だけを買って適当な所に座った。

放課後というのもあって人はまばらだ。



「さっきの話の続きだけど…」

祥太郎は真剣にあたしを見つめた。

「周りに気を使うのは大切だけど、もっと自由にしなよ。
自分の思うがままに。
睦海を見ていると色んな事を溜めすぎて…疲れるよ、そんな事をしていたら」

肩の力を抜け、と祥太郎は呟いた。
< 48 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop