AEVE ENDING
『奴は恨んでいるだろう』
―――何故?
『秘密はまだ、あれのなかに、在る』
そんな大層なことを言われるような人間でもないのに。
『雲雀!』
(あの馬鹿みたいな眼の中で、なにを考えているのか見当もつかない)
ただひたすら明るいだけの、ふざけた眼、なのに。
(その眼に、僕への殺意が込められたなら、)
あの小さな手が、僕の皮膚を突き刺そうと向かってきたなら。
あの華奢な脚が僕の脚を折ろうと向かってきたなら。
ならば。
(―――僕は…、)
そうして自問して答えが返ってこなかったのはどうしてか、雲雀にも理解できなかった。
この不満や不実を匂わせる欲求は、どこからくるのか。
(あぁ、鬱陶しい…)
なにもかもが、すべて。