AEVE ENDING
「…飯食お」
考えていても仕方ない。
ああして普通に言葉を交わしてくれるなら、それだけで構わないのだ。
(…期待してるわけじゃないんだから)
あんな過去曝け出して、不安がないと言えば、嘘になるが。
そんなことを、最近ぼんやりと考えてしまう。
アミに言わせれば「恋の病」だそうで。
(でも別に、恋ってんじゃないんだ)
―――きっと。
そんな生温く幸せな感情ではないと、倫子の中の細胞が知っている。
こうしてどうしようもなく突き離されているような、細い細いこよりの上を爪先立ちで手探りで進む、そんな感覚。
(…馬鹿らし)
そうして考えたって、相手があの雲雀じゃ無駄に等しい。
「猫まんま猫まんま」
そうだ今はこの空腹を埋めることに集中しよう。
待ってろ、猫まんま。
今たらふく食ってやるから。