たった一人の生存者
榊原は自信満々に言い放った。

「まっ!根拠はないけど!」

「ははっ。なんすかそれ。」

幸平は榊原の適当さにおもわず笑みがこぼれた。

「そうそれ!笑って生きよ!高校男子!はっはっはっ!」

榊原はそう言って笑いながら教室を後にした。

「先生!良い教師になれますよ!」

幸平は榊原を追い掛けて廊下を歩く彼女に向かっつ言った。

「ありがとー!」

榊原はくるっと振り返り両手を頭上で交差させながら言った。

自分がこのクラスに馴染みきれてない事を感じ、その手助けをしてくれた榊原に幸平は尊敬の念を抱いた。
< 22 / 38 >

この作品をシェア

pagetop