たった一人の生存者
「そうか。じゃあいいんだけどな。」

幸平は寂し気に言った。

「本当にそんな奴が居たのか?」

井之上は不思議に聞く。

「確かに居た。まぁどうでもいいけどな。」

そして二人は帰る事にした。

「じゃあな。」

「おう。」

二人はさよならをし、道を別方向に歩いて行った。

校門を出ると井之上の家と駅は別方向になっている。

「あっ。明日忘れんなよ。」

井之上が思い出し言った。

「あぁ。わかってる。」

二人は明日の約束を交わし、歩いて行った。
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