たった一人の生存者
今日もちらほらいつもの四人とは別に一人がいるようです。

一人。また一人と電車を後にして行きます。他に乗って来る人はいないようです。

終点の三つ前の駅。いつもの女の子が電車を後にしました。

女の子の名前は花口蘭(カグチラン)これから私立の幼稚園に通う五歳です。

慣れた手つきで駅員に定期を見せる。とてもしっかりしているようで両親も一人にしても安心のようだ。

そろそろ電車が終点に着く頃です。

高校生の二人は乗り換えのようですが、あのフリーターらしき者はここで降りるようです。
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